スガ
トルコ編が終わって、今週から東欧ですよ。じわじわ僕たちのいるところに迫ってきている。
寿太郎
それは記事がジリ貧ということを意味するのではw
スガ
そうだねぇ。
まぁでも、ちょっとタイムラグありすぎというところもあったから。
やってる身としてはハラハラするところがあるけれども。
寿太郎
ま、そうですね。季節も同じ冬ですし、タイムラグは小さくなってきたか。
しかし、ポーランドから3号めのメルマガかな。ちょっと長いねポーランド。
スガ
あー、まぁ先週みたいに「空間と人」があると動けないからねぇ。
ぼくはポーランドは気になる国のうちのひとつだったから、じつはそんなに嫌ではないんだけど。
寿太郎
なんかそんなこと言ってましたね。いや、俺も東欧は興味という意味ではとても楽しみにしてたので。
スガ
「興味という意味では」ってどういう?
寿太郎
ん、ふつうにとても興味があって、見て回ってみたかった、ということ。ただ、最近は旅のバイオリズム的な意味で、ちょっと早めにヨーロッパ出たいなあ、という気もしているので。
べつに東欧嫌いとか興味ないわけではなくて。
スガ
まぁぼくも冬の東欧がここまで天気悪いというのは想像以上だったけれども。
どっちみちあと1ヶ月ちょっとでEU圏にいれなくなるからね。
寿太郎
シェンゲン協定の問題でね。色々計算が難しいですね
ブルガリア入国したのが12月の頭。そこからおおまかに90日しかいられないのかな。今回はその頃の話ですね。
スガ
そうそう、ソフィアのイナ。ソフィアでイヴォと出会った時はね、けっこう興奮しましたよ。
寿太郎
ほう。
スガ
いやだって、今までの中でもかなり「偶然出会えた感」が大きかったじゃない。
これはいいかんじのとこだなぁ、っていうバーで、なんとなく喫煙スペースに行って、そしたらなんかいい顔した奴がいるぞ、と。
寿太郎
そうだね。なかなか喫煙スペースから戻ってこないからどうしたのかと思ったら。
イヴォと、ボビーがいたのかな。ボビーもクルーの仲間で。
スガ
そうイヴォとボビー。
このへんに住んでるのか、とか、ここはいい店だね、とか話してただけだと思うけど、ちょっとしたらすぐ「うちに泊まりにこいよ」と。
寿太郎
顔に似合わず親切な男。
スガ
顔はコワモテなんだよなぁ。イヴォって何歳だっけ。
寿太郎
21か22ぐらいじゃなかったか。イナの1個上だとしたらたぶんそうだ。
スガ
まったくそんな年下にみえないw
イヴォは親切、というのもあるんだけど、家に誰かがいるのが好きなんだよねたぶん。
寿太郎
そうだね。だからああいう風ににぎやかになる。
スガ
うん、ぼくらが泊まってるあいだも毎日誰かしらいたからね。ボビーとか宿題してるだけだった時もあった。
寿太郎
宿題ね。大学生だからね。しかも全然進んでなくて困ってたw
スガ
Macがすぐに強制終了しちゃうとかw
ところで今回もイナの部屋じゃなく、イナがしょっちゅう来ているイヴォの部屋を撮らしてもらったじゃない。イナの部屋は弟とふたりで使っててごちゃごちゃすぎるからちょっと…、という話で。そうか残念、ということだったんだけれども。
さっきぐうぜんFacebookで弟の写真みたら全然想像とちがって…コワモテガチムチガイ。
寿太郎
「いかちー」感じでしたね。
スガ
イナがちっちゃくてかわいい感じだからね。あれはびっくりした。
寿太郎
でもイナもあんな感じのキャラでかわいらしいけど、背中にガッツリタトゥー入ってるというし、そういう意味では隠れコワモテかもw
スガ
そうそう、サムライタトゥー。
「サムライが守ってくれるの」みたいなかわいいことを言っていたけれども、でもそう。トルコからソフィアに行って、一番変わったことのひとつがやっぱり人で。
顔つきとかファッションとかもぜんぜん違うんだけど、キャラというかな
うーん顔つきとかキャラとか風貌とかもぜんぶ含めて、いちいち迫力があるというか、絵になるんだよね。
寿太郎
まず、宗教が変わったことがけっこう大きい気がするね。イスラム教から、キリスト教。
平たく言うと、キリスト教圏西欧風のキャラとか雰囲気になってきたと。
スガ
キリスト教圏西欧風のキャラw 平たく言うとって、それはどういうことですか。
寿太郎
いやなんか日本人が想像する典型的欧米ノリみたいなこと。まあ、けっこうそういうステレオタイプのまんまな部分はあるかと思う。
スガ
うーん? それで言うとイスラムキャラの典型はどういうことになるの。
寿太郎
イスラムキャラの典型みたいなものは、あんまり日本人の意識にない気がするよ。
ただ欧米風のノリの典型みたいなものは、ハリウッド映画の雰囲気とかからみんな漠然と持ってると思う。たとえばジョークの言い方ひとつにしても。ブルガリアに入った時点で、そういうのに結構近づいたな、ということ。
スガ
ああなるほどね、ハリウッド。たしかにブルガリアはとくに。今週のWebとかメルマガでも描いてるけど、アメリカの影響はかなり大きい感じ。
寿太郎
そうだねえ。「アメリカン・ドリーム」がまだしっかり夢見るべきものとしてあるのにちょっと驚いた。
スガ
ニューヨークで一旗揚げるっていうね。ソフィアはほんとに嫌われていたなぁ。
こないだもイナに「いまはソフィアにいるの?」ってメッセージを送ったら、"here is shit"ってかえってきてw
寿太郎
ロンドンから帰ってきて、ああやっぱりここはクソだとw
スガ
そうそう。それにしても shit かよ、そうとう嫌なんだなぁ、と。
寿太郎
でも語弊がありそうなところだけれど、彼らは郷土愛自体は強いと思いますよ。たとえば伝統的なハンドメイドのジャムなんか勧めてもらって、美味しいとほめるととても誇らしげだったりね。
ただあの街がというか、とにかく政府が嫌いなんだよね。社会そのものと言ってもいいけど。
スガ
それはそうだね。でもそれもけっこう個人差がある気がして、「嫌なところはたくさんあるけどここに留まりたい」って言ってるイヴォと、海外に出たいと思っているイナでは意識がすこしちがう気もしてて。
寿太郎
そうそう。
それは今日の記事でも書いたけど、けっこう面白いとこだね。まあ若者全員出て行っちゃったらあの国滅んじゃうけれどw
スガ
うん。あと謎だったのがイヴォが言ってた「ブルガリアの老人は頭がおかしくなる」という話で。比喩的に言っているのかと思ってたんだけど、イヴォと街かどでひと休みしてた時に突然おばあさんがすぐ目の前にやってきて、ひとしきり、三分くらいかな。ぼくら2人にむけて歌い上げたということがあって。
なんかブルガリアの民謡的なものだったと思うんだけど、おばあさんすごくにこやかに楽しそうに歌うわけ。
寿太郎
ふむ。
スガ
最初はにこにこして応じてたイヴォも、歌がなかなか終わらなくて、途中からこれはヤバい、という顔になって逃げ出したんだけど。お年寄りがみんなああなるとしたら恐ろしいことだよ。
寿太郎
まあそんなことは普通に考えてありえないことだけどね。でもボケが早いとか、そういう傾向はあるのかもしれない。なにしろあれだけ陰鬱な街だからね。
スガ
体制とか文化の急激な変化についていけなくなって、おかしくなる人がいるのかと思ったんだよね。まぁちょっとわからないけど。
寿太郎
実際「生活苦難度」は高いみたいだし。若者がふつうに、この国を何とかしていこうというのではなく、国を見捨てて外国に行ってしまうというのは、けっこう心配になるよ。この国もうだめなんじゃないかと。
スガ
でもそれなー、日本も他人ごとじゃないんじゃないのと思ったり。
寿太郎
日本だってそういう傾向はあるけど、そもそも経済規模とかが違うから。一緒にしたら怒られるレベルにブルガリアはヤバい感じと思うよね。
スガ
そうですね。また来週。