スガ
おや、急に人がいなくなったよ。
寿太郎
なんだかここの人たちは、一斉に現れたり一斉にいなくなったりしますね。日曜日なので客の多いホステルのラウンジより。
スガ
平日はだれも居なかったのに昨日あたりから大賑わい。今日は家族連れの人たちもかなりいたけど、みんなライプツィヒでなにしてるんだろう。
寿太郎
なんもすることなさそうだけど。スシ・バーにでも行ってるんじゃないですか。
スガ
スシ・バー。寿太郎くんのスシレポートはおもしろかったねぇ。
怒りとかかなしみとか憂鬱とか負のエネルギーがまばゆく昇華された傑作だと思います。スシレポート、これからも期待しておりますよ。
寿太郎
そう言うけどね、あんなもんを食わされて怒らねえ奴はいねえ!
まるで俺のキャラみたいに言うけど、スガくんも相当ダメージ受けてましたよ。特にライプツィヒ。
スガ
ライプツィヒのあの店の匂い、ぼくはダメだった。店にはいった瞬間に、うわー、ここで食べるのか、と胃が縮んでしまって。
こっちのスシがひどいのはまぁそれとして、今回のスシ・レポート。いっぺんマイナスに振りきれたことによるエネルギーみたいのがありましたよ。サイヤ人は死にそうになると強くなるみたいなのがあるじゃない。ああいう感じで、頑張っていただきたいと思った次第です。
寿太郎
そのうちスーパーサイヤ人になるかもね。そのまえにくたばらなければいいけど。もうしばらく、海外で寿司は遠慮したいところですよ。
スガ
まぁ寿司はしばらくいいかもしれないけどね。なにかまた別のがあったらやっていこうぜ。
寿太郎
そうですね。といっても、寿司以上のものは無い気もするけど。
スガ
ほら女体盛りがあるじゃないか。
寿太郎
あれも自称寿司ですからね。「BODY SUSHI」という謎の店のチラシをワルシャワで発見したんですよね。ちょっとFacebookで個人的にその話してみたら取材して来いと多くの人に言われたんだけど、行くことができず。
ま、ああいう怪しいのにも積極的に接触していきましょう。
スガ
そうですね、また来週。
じゃなくてえーと。
寿太郎
何言ってんだ。
スガ
ねむいんです。
寿太郎
眠い。俺も眠いけどきみは輪をかけて寝てませんね。
スガ
えーとそう、今週は空間と人のヨーロッパでした。
寿太郎
ヨーロッパ第1弾ね。
スガ
そう東欧中心に第1弾。
今週は、これまでみたいにマクロ視点の記事以外に
レポート的な記事も混ぜてみてるけど、どんなもんだったかね。
寿太郎
本屋のじいさんはいい話をしてましたね。
スガ
あれにはびっくりしたね。なんかやたらとインテリぽいかおりを漂わせて、甘くささやくように話しかけてくるおじさんがいると思ったらオーナーだったし。国から勲章とかもらってるし。
ちょっと只者じゃない感じだな、と思いつつしゃべってただったけど、でもお互いつたない英語同士だから、コミュニケーションがカオスで。
寿太郎
いい話してるのはわかるんだけど、君との英語のメールのやり取りとかほんと宇宙語に近かったですね。見せられても、お互い言ってることが何がなんだかわからん。
スガ
そうね、じっさいあれ、彼の言いたいことの多分半分くらいしか理解できてない気がするよ。
ただああいう風に、英語がめちゃくちゃでも言いたいことがちゃんとあって、伝えようとしてくれるというのはさすがだなと。
寿太郎
あれいい話だけど、同じ話今までいろんなとこで100回ぐらいしてんだろうな、って気がするほど綺麗にまとまってますねw
スガ
彼はポーランドのwikipediaにも載ってたから、実際それくらいしててもおかしくないかも。
でもまぁ、彼の言ってることは本当だと思ったし、店もすばらしかった。寿太郎くんも一緒に行けてればよかったんだけど。
寿太郎
行きたかったですね。ずっと何か書いてましたので。
スガ
そうでした。
ところで共産主義の遺産、という記事があったじゃない。
寿太郎
はいはい。
スガ
あれについては今回行けなかったルーマニアとかハンガリーとかウクライナとかはどうなんだろうな、とか。
寿太郎
まあやっぱりそれぞれの事情があるだろうね。そのあたりの国は非常に興味があるんだけど。
スガ
それにあと今いる東ドイツとかも、掘ろうと思ったらいくらでも掘れるネタだよね。
寿太郎
そりゃそうですよ。何年研究しても足りないレベルだろうし。だから記事に書いてるのは、ごくごく基本的なことと、あとは実際に現地の人と接してみたうえでのこと、というぐらい。
スガ
そこらへんが難しいとこだよね。深く突っ込んだ記事書きたいと思っても、一方でぼくたちはどんどん進まなくてはいけないから。
だからせめてその土地で会った人たちの言っていたこと、感じたこと、みたいなのにフォーカスするしかないんだけれども。
寿太郎
そう。それがないとあんまり意味がなくなってしまうよね。だから今回の記事でも、そういうところの実感みたいなことを強調したつもりです。今までの登場人物も何人も再登場してますしね。
スガ
「空間と人」は毎回やり方を探りながら、っていう感じが強いですよね。会った人を登場させたりレポート的にしたり、ていのもそういうことだけど、たぶんこれからも手さぐりしながらやっていく感じ。皆様からのご意見ご感想も、お待ちしております。
というわけで、今週もおたよりコーナーにいきましょうか。
寿太郎
エアメールをいただきました。東京都在住「エレナは俺の嫁」さんから。
スガ
いつもありがとうございます。
寿太郎
「毎週さまざまな人に取材をされていますが、取材相手はどのように決めているのですか?」というご質問。
スガ
なるほど、いい質問ですね。
寿太郎
コネかナンパ。
スガ
身も蓋もないけど、まぁ突き詰めるとそうなっちゃうか。というかそんなこと言ったら、どんな取材だってコネかナンパだろと。
寿太郎
そうですよね。
スガ
えーと、でもその取材相手の決まり方はけっこう場所によって違ってて、中国なんかは最初で非常に先行きが読めないこともあって、福永さんとか、そのほかぼくらの友人にお願いして紹介してもらったのが大半でしたね。
寿太郎
また中国は比較的つながりが得やすいですからね。その反面、トルコなんかはぜんぶ現地調達でした。調達というのもあれだけど。
スガ
うん、トルコはまったく事前のコネクションがなくて、これはやばいぞー。と思ってたらまず日本語で話しかけてきたジハンを取材することになったわけですけれどw
寿太郎
現地に意外と日本の人とか日本とのつながりがあるからね。その辺は助かったところです。今後アフリカとかでどうなることやらという感じはありますけど。
スガ
そう、トルコは日本につながりのある人が結構いたので、それでなんというか数珠つなぎみたいに取材先が決まっていって。でもたしかにアフリカはどうなるか謎ですね。
ただ東欧では日本のコネを頼ったこともけっこうあった一方で、アタリをつけて現地で人とつながることができたことも何回かあったので、これから先も、だんだんなんとかなるんじゃないかという気もしてきた、かな。
寿太郎
俺は逆に、いつまでもこんな風にうまくいくわけないぞ、と思っているけれど。
スガ
なるほどねw
寿太郎
もう少し余裕を持ってやらないといけないですよ。何もかも。
スガ
や、まぁそりゃそうですけど、なんというかその取材相手にたどりつくコツ?みたいなのはすこしわかってきたかなということです。たくさんの方に助けていただきながら、なんとかかんとか、だけれども。
寿太郎
それはそうですね。まあそれにしても、毎週ギリギリでやっているこの状況は早く何とかしたいとこです。
スガ
そうですね。また来週。